訪れたスポット
1.ベルーナドーム(西武ドーム)
4月中旬。埼玉県所沢市にあるベルーナドーム(西武ドーム)に、「西武vsソフトバンク戦」を観に行きました。ふと考えてみれば、3年前のコロナ禍以降、スポーツ観戦などの大きなイベントに参加するのはこれが初めてかも。めっちゃ楽しみ!!

埼玉県所沢市を本拠地とする西武ライオンズは、東京の多摩っ子(主には西武線沿線や国道16号、国道20号の民)にとっても地理的にめっちゃ身近。そのため、子供の頃のわたしは、野球観戦といえば西武球場(西武戦)か神宮球場(ヤクルト戦)でした。
(わたしの親は「東京ドームは混むからダメ」という筋の通らない理由で、巨人戦には1度も連れて行ってくれませんでした。……ひどくね!?)。




90年代初頭、森監督率いる西武は、球史に残るほどの強さを誇っており、特に西武線沿線の子供たちにとにかく人気がありました。わたしも例に漏れず、ライオンズの旧ロゴ野球帽をかぶり、公園でプラバットをぶんぶん振り回していたわけですよ。3番秋山4番清原5番デストラーデのAKD砲はまさに最強(恍惚)。先発工藤、渡辺久、石井、郭。セットアッパー潮崎、そしてクローザー鹿取という一分の隙もない強力投手陣(アヘ顔)。どのチームと対戦しようとも、こちとら1mmも負ける気がしませんでしたよ、ええ、ええ……(遠い目)。




Googleマップの検索窓に、「西武ドーム」と打ち込んでみると、西武ドームが狭山丘陵の最深部に位置するのがわかる。このあたりはもともと、山口貯水池(狭山湖)と村山貯水池(多摩湖)、それ以外は原野が広がるだけの土地だった。映画『となりのトトロ』の舞台になったのがこの辺り。あの雰囲気を思い出してもらえれば、狭山丘陵の原風景的なものがイメージできるかもしれない。
1951年、西武グループが戦争によって休止していた西武狭山線(西所沢駅〜西武球場前駅)を再開、行楽地として大規模な開発をはじめた。いまでは西武ドームを筆頭に、ゴルフ場、競輪場、巨大プール、遊園地、屋内スキー場などを擁する人気スポットになっているわけですが……地図を見ればわかるとおり、球場がいまも狭山丘陵の奥の奥にあることに変わりはない。
ちなみに、1970〜1990年代頃までは周辺もそれなりに賑わっており、西武ドーム(当時は西武球場)から武蔵村山方面に抜ける都道55号には、ラブホテルがずらりと並んでいたが、残念ながらいまでは廃墟通りになってしまっている。こちらは以前当ブログでも記事にもしたので興味があればぜひ。
【多摩湖南岸の廃ラブホ群】東大和/武蔵村山のラブホテル廃墟通りを歩く


なんでこんな話をするかというと、西武ドームはとにかく虫が多いんですよ。名前こそドームですが、野外球場に屋根を付けただけの半ドーム型なので、夜になると球場の照明に誘われ、狭山丘陵のあちこちから大小の虫が飛んでくる。特に気温の上がる梅雨明け以降は、虫との遭遇率が格段にアップするわけです。ならば、羽虫や蛾のたぐいが少ないうちに、夜の野球観戦を楽しもうと思ったのだよわたしは。これが多摩っ子の粋ってもんですよ(適当)。

当日は、ちょい高めのネット裏の指定席を買った。
といっても、平日のバリュー試合だったので、一般4200円ぽっきり(2023年現在)。西武ドームは価格変動制を採用しているため、平日であれば、チケットがかなり安く買えるんです。ちなみに休日や祝日のスーパープレミアム試合になると、同じ席が一般6100円になります。
試合開始の1時間半前に到着し、外周に並ぶ売店を見ながら、球場をのんびり散歩してみた(チケットがないと入れない場所も一部あるので、球場散歩するときは注意)。


スタンドの外周には、英国風パブ、ハンバーガー屋、パフェ屋、エスニック料理屋、唐揚げ屋、肉丼屋、餃子屋、アイスクリーム屋、とんかつ屋、たこ焼き屋、油そば屋などが並ぶ。選手がプロデュースしたオリジナル弁当なんかも売っていて、それらを見ながら歩くだけで楽しい。
グラウンドでは、選手がウォームアップしている。内野でボールを回す我らが西武ライオンズ。球がミットに収まる瞬間の「ドスッ」という重い音が、グラウンドレベルからスタンドの上段にまで響いてくる。否応なしに気分は乗り上がります。

さて、半ドーム球場の特徴というか問題(?)は、虫以外にもあって、ドームなのに雨が降る(エピソードの詳細は文春オンラインの記事がおもしろい)。ドームの隙間風で春と秋はめちゃ寒い。夏は蒸し風呂のような暑さになる……などなど、あまり評判がよろしくない。Googleで「西武ドーム」と検索すると、連想ワードに「欠陥」と出てきたりもする(け、欠陥……だと!?)。


しかし、西武ドームの雰囲気は、他のフランチャイズ球場と比べても、なかなかのものですよ。ドーム球場らしからぬ、独特の開放感があり、気楽に野球観戦するには最高です。なかでもお気に入りは立見席。グラウンドに近いセレブ席もいいけれど、仕事終わりにふらっと球場に寄り、ビールでも飲みながら贔屓選手の応援歌を口ずさむ。そんな楽しみ方ができるのが立見席なのです。
ここ10年ほど、西武のホーム観客動員数は低迷しており、2022年度にいたっては12球団中最下位を記録(1試合平均16837人/データはプロ野球Freakより)。ガラガラの席で、隣りを気にすることなく、まったり野球が観れるのは、それはそれで楽しかったりするのだ。
さて、当日の試合は、若林楽人、マキノンがホームランを放ち、西武先発の隅田知一郎が今季初勝利。隅田はプロ初登板以来、389日ぶりの白星を手にしたのでした。



野球に興味のない多摩っ子は、こんな身近にプロ野球のフランチャイズ球場があるなんて知らなかったかもしれない(所沢ですけど)。選手の名前なんて知らなくていい。野球のルールも知らなくていい。立ち見の安いチケットを買い、球場の雰囲気を味わいながら、のんびりビールを飲むのも楽しいかもしれない。


